ぼるのにっき

読み物の物置

ワイルドカードの復活は正解だったか?

お久しぶりです。こんばんは。

最近Twitterを見ていると各ゲームの人口推移をまとめた動画*1が流れてきて、「ハースストーンが2年間で人口半減してる!」と騒ぎになっており、「ワイルドカードの復刻はクソだったのでは?」という方向へ流れを向けている人もいたのでなんだかなぁと思うとこあって久々に何か書いてみようかと思ったわけです。

この「ワイルドカードの復刻がクソだったので人口が減った」仮説が間違いなのは言うまでもなくて、動画ではここ2年間にかけて穏やかに人が減る様子を描写してたので10月から始まったイベントの影響は小さく、問題や不信感が積みあがった結果、現在まで人口が減り続けたものと考えてます。

 

さて、それは置いといて今回のワイルドカード復活は結構否定的な意見が多く、ワイルドカードのせいでクソ環境になったという声は結構聞きます。

自分も最近プレイしていて、今の環境が健全かと言われたらそうは思わないので(特に進化シャーマン)ある程度は賛同できるんですが、ワイルドカードを復活させるという試み自体は続けていって欲しいと思ったので単純にクソゲー!って叫ぶようなことはあまりしたくないです。

「じゃあなんでクソ環境を作り出した要因を続けて欲しいの?」と言われそうなのでその辺について語ろうかと。

 

 

ワイルドカード復活の目的は達成出来たということ

 

運営チームがワイルドカードを復活させてやりたかったことというのは達成出来たし、その目的自体はユーザーにとっても良いものであるということをまずは認めないといけないと思います。

その目的は「環境を動かすこと」ですね。

年間3回の拡張と1回のスタン落ちでは1つの環境を4か月続けることになります。その中でナーフとかが来て、結果的に環境のパターンは増えることになりますが、それでも4か月似たような環境で遊ぶのは長すぎると考えるのは自然なことです。

となると拡張と拡張の間の2か月目でテコ入れすることになりますが、その方法がワイルドカードの復活だったみたいです。

つまりワイルドカードを復活させても環境が動かないなら作戦は失敗でしたが、今回は進化シャーマンやマリゴスドルイドが環境上位に来たので作戦は成功ということになるのではないでしょうか。

 

 

・なぜクソ環境になってしまったか

 

運営の作戦は成功したのにクソ環境になっている・・・つまり運営はクソ環境にしたかったのか?となるのは間違いで、同じ環境が4か月続く問題を解決することと環境をより良いものにすることは別問題というのを頭に入れておかないといけません。

というのも環境を変えることが目的であっても、変えた先の環境が良いものである保証はどこにもないからです。

「ちゃんと良い環境になるようにしろよ!」というのは簡単ですが毎拡張1,2枚は思いもよらぬぶっ壊れカードがあったりしてナーフしないといけなくなってる現状を見るにワイルドカードを追加した後の環境を完璧に予測するのは難しいように思えます。

ただ、「どのカードを復活させるか」で環境が大きく変わるのは明らかなので復活させてはいけないカードを避けることはできます。

今回復活したカードを見ると大体のカードが10点満点で8~9点のパワーカードで、メタに加わることが容易に予想出来るカードです。もしこれが平均点くらいのカードばかりならメタに加わることはなく、環境も変わらず、作戦も失敗に終わるので強めのカードをピックアップしたのは正解だと思います。

一方で10点満点で10点をもらえるようなOPカードが追加されなかったのはちゃんと考えてあるな、という印象です。例えば環境を変えたいので、と「レノ・ジャクソン」や「究極の侵食」を追加していたらもっと叩かれていたと思います。DKレクサーでも叩かれていたでしょう。

今回選ばれたカードのほとんどは問題ない範囲だったと思うのですが、唯一問題だったのが「進化」というカード。このカードはシナジーで強みを発揮するタイプなので現在のスタンダードのカードと実際に組み合わせて使ってみないと強さが図り切れないという特性をもっています。また、デッキの軸になるカードなので既存の戦術とは全く違うデッキを作り出してしまうという点もあります。

この特性のせいで強さを見誤ってしまい、なおかつRNG要素が大きいカードだったので「強い上にランダム性が高くてヘイトが高い」という最悪のデッキが出来上がったのだと思います。

その他のカードは適切にデッキを改良させ、新しいデッキタイプを生み出し、環境を変え、かつ理不尽すぎる強さは持たない、良いカードチョイスだったと自分は評価しています。

ワイルドカードを復活させることが悪なのではなく、復活させるカードを適切に選ばなければ環境を悪化させてしまうかもしれないというのが結論です。

 

 

今後もこのワイルド復活イベントが続くならばまた別のカードを選ばないといけないのですが、コレクションを見ると意外と復活にふさわしいカードは少ないです。

誰がどう見ても強いカードはデッキの多様性が失われるので良くないし、不快な要素が入ったりするカードもダメです。その拡張のテーマになるようなカード(クトゥーンとか)は採用すると一通りセットで採用しないといけなくなるので難しそうです。かといって強くないカードでは意味がないのでダメです。

考えてみると結構深いので「あなたが思う次に復活するワイルドカード」を選んでみても面白いかもしれませんね

 

 

 

*1:実際は配信サイトの視聴者数だったのだけれども